劇団キンダースペースは、演出家・原田一樹を中心に、オリジナル演劇の創作・上演を続けています。
ギリシャ悲劇、トルストイ、チェーホフ、イプセン、オニール、シェークスピア、ラティガンなどの海外作品の上演、
坂口安吾、小泉八雲、芥川龍之介、織田作之助、太宰治等の小説の舞台化、また日本の近代小説をひとり芝居として上演する「モノドラマ」も数多いレパートリーを持ちます。
一方、アトリエや地域でのワークショップや市民劇団の企画、運営、開催にも力を入れています。
【創立/1985年1月1日 一般社団法人化/2015年10月15日】
劇団キンダースペースは、演出家・原田一樹を中心に、オリジナル演劇の創作・上演を続けています。
ギリシャ悲劇、トルストイ、チェーホフ、イプセン、オニール、シェークスピア、ラティガンなどの海外作品の上演、
坂口安吾、小泉八雲、芥川龍之介、織田作之助、太宰治等の小説の舞台化、また日本の近代小説をひとり芝居として上演する「モノドラマ」も数多いレパートリーを持ちます。
一方、アトリエや地域でのワークショップや市民劇団の企画、運営、開催にも力を入れています。
【創立/1985年1月1日 一般社団法人化/2015年10月15日】
女たちの自負 テネシー・ウィリ...
劇団キンダースペース
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夜明けに消えた
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岸田國士の夢と憂鬱 その一 ジ...
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ママ先生とその夫
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パレードを待ちながら
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報われし者のために
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ポー、大鴉の夜、あるいは私達の...
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「フェードル」〜あるいは崩れゆ...
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手紙
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「銘々のテーブル」〜あるいは、...
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ウーマン・イン・マインド
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ポー、大鴉の夜、あるいは私達の犯罪
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「新 復活」ネフリュードフとカ...
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モノドラマ「藤十郎の恋」
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「転生の夢」 〜ラフカディオ...
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「河童」 〜鼻の先の夕暮れ〜
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「白痴」 〜坂口安吾「白痴」他より〜
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ドラマ
「罠」薄汚れた部屋で娘の帰宅を待つ母。深夜、男に送られて帰るグローリアは売れない女優。年齢を偽り求職広告を出したところ。肺病に侵されながら舞台での栄光の夢にすがり、今はただ運が悪く「罠」に落ちているだけだ、と現実逃避を続けている。その娘に母もまた何の援助もできず、生き方を変えさせることもできない。「私も運が悪かった」と呟くだけである。
「語られざるもの」南部ニューオーリンズの裕福な邸宅の一室。主人コーネリアは60歳になる未婚女性。気位が高くこの日も婦人会の理事長選挙があり、行方を気にしているが出席せず、満場一致で推挙されるはずだと、配下の夫人に様々な指示を出す。同居する秘書のグレイスはこの日がコーネリアに仕えて15年目の記念となる。「語られざるもの」は二人の間にある雇用被雇用を超えた感情。だがお互いに自己の崩壊を恐れ口にできない。女性故の孤独の檻は、結局破られることはない。
「罠」小林もと果/中根瑠理/宮西徹昌「語られざるもの」古木杏子/内田尋子
作:テネシー・ウィリアムズ/演出:「罠」江原吉博/「語られざるもの」原田一樹/美術:原田一樹/音楽:和田啓/照明:篠木一吉(創光房)/照明操作:中村智也/音響プラン:三枝竜/音響操作:坂本奈都実/舞台写真:中川忠満/映像撮影:松村かおる/チラシデザイン:古木杏子/協力:NPO法人オフィス江原:株式会社地球儀/キンダースペース賛助会・友の会/キンダースペースワークユニット2021/制作:瀬田ひろ美/村信保/平野雄一郎/深町麻子/森下高志/榊原奈緒子/林修司/斎藤美那子/関戸滉生/宮西徹昌/岡田千咲/杉山賢/西本亜美/白沢靖子
劇団キンダースペース
ドラマ
語り手の「私」は失踪したノッポという友人の足跡をたどる。ノッポは幼い頃の「優等生」から変わっていた。ある日「私」のもとに原稿の束が送られてくる。「戯曲」だった。舞台はキリストの刑死後のゴルゴダの丘付近。ノッポは盗賊の一味。金持ちの娘「ぐず」を誘拐しようとするが、現われたぐずはキリストへの帰依を口にし「運命」に従おうとする。興味を持ったノッポは一味を抜け、娘を自分のものに。が、自堕落な生き方は変えない。娘の元には他の信者たちも集まってくる。ある日、かつての仲間の密告により信者は捕えられ、ノッポの声も届かず、ぐずは火炙りに。だが炎に包まれる瞬間、ぐずは信仰を捨てる。ノッポに変化が訪れる。気がふれ行方知れずになったぐずを探し回る。ここに、「うまく立ち回る」ことを身上する[けち]、観念だけの社会思想にかぶれる[弱虫]、[ぐず]への愛憎から信仰の弾圧に生きる成功者[熊]。自由人である娼婦の[ひばり]が絡む。ノッポのぐずを探す旅は「人は何のために生きるのか」を求めた旅でもある。
ノッポ:関戸滉生/熊:森下高志/弱虫:杉山賢/オリーブ山の老婆:小林もと果/けち:岡田千咲(A)・丹羽彩夏(B)/ひばり:中根瑠理(A)・原田祈吹(B)/ぐず:西本亜美(A)・山崎稚葉(B)/男:林修司/家政婦:深町麻子/助教授:谷口就平(スターダス・21Neu)
作:矢代静一/演出・美術:原田一樹/音楽:和田啓/照明:伊藤翔大(創光房)
照明操作:中村智也/音響:三枝竜/音響操作:坂本奈都実/チラシデザイン:山崎稚葉/映像製作:シャイズ企画/協力:矢代静一事務所/(有)スターダス・21Neu/劇団キンダースペース後援会/ワークユニット2022/文具のヤマモト/CASK AND STILL/そば処二幸/制作:劇団キンダースペース/瀬田ひろ美/村信保/古木杏子/榊原奈緒子/斎藤美那子/宮西徹昌/松井由起子
劇団キンダースペース
ドラマ
「或ること」をいふために芝居を書くのではない。芝居を書くために「何か知ら」いふのだ。
(「新進作家の立場から」都新聞1924)
処女作「古い玩具」を描いた直後の岸田國士の言葉。これ故に岸田國士は芸術派と呼ばれる。
なるほど「古い玩具」、代表作「チロルの秋」「紙風船」で、劇的な事は何も起きない。
では「命を弄ぶ男二人」は? 「動員挿話」は? 「風俗時評」は?
『切歯扼腕』と言う言葉がある。歯ぎしりして自分の腕を握りしめること。
軍人家庭に生まれた仏文青年。ヨーロッパの日本人。西洋演劇の輸入。翻訳劇しかやらないと宣言する築地小劇場。大政翼賛会文化部長。日本近代化。
岸田國士は、『切歯扼腕』の人。日本に戻って、いやベルエポックのパリの異邦人であった頃から、歯がみして腕に爪を立てていた。
その彼の「或ること」をいうために書くのではない、は、ほとんど「叫び」のはずだ。
しかし一方そんな「叫び」に書くべき価値はない、と宣言しての作家活動。これは喜劇に結実する。ついには「知らん!」と叫ぶ。
と、いうわけで、キンダースペース初めての岸田國士は、
「麺麭屋文六の思案」「留守」「遂に『しらん』文六」の三本立て。ご期待ください。
林修司/宮西徹昌/平野雄一郎/小林もと果/斉藤美奈子/関戸滉生/岡田千咲/杉山賢/西本亜美
作:岸田國士/演出・美術:原田一樹/照明プラン:篠木一吉(創光房)/照明操作:中村智也/音響プラン:林修司/音響操作:坂本奈都実/チラシデザイン:宮西徹昌/舞台写真:中川忠満/協力:劇団キンダースペース後援会/ワークユニット2020/制作:劇団キンダースペース/劇団キンダースペーススタッフ:瀬田ひろ美/村信保/白沢靖子/古木杏子/三枝竜/深町麻子/森下高志/榊原奈緒子
劇団キンダースペース
ドラマ
自由な均整であり、聡明な型破りであり、節度あるファンテジィであり、要するに、一つのもっとも洗練された反逆的精神である。『ハイカラ』が模倣と流行を敵とする所以はここにある。(岸田國士/『ハイカラ』ということ)
本質を論じず『ハイカラ』という理由で自身の作品を揶揄した沢山の評論に対して岸田國士が反論したエッセイの一部である。
翻って、この「ママ先生とその夫」は年下の夫と共に、新しくて自由な教育を実践する男女共学の寄宿学校、聖風学園を運営する、奥居町子を主人公にした物語である。
彼女を見る世間の目、そしてスキャンダルに翻弄される滑稽さ…
まさに『ハイカラ』を行く女性に岸田國士が背負わせる人生とは…
小林もと果/古木杏子/森下高志/林修司/杉山賢/山崎稚葉/榊原奈緒子/宮西徹昌/原田祈吹/関戸滉生
作:岸田國士/演出:深町麻子/美術:原田一樹/照明:篠木一吉(創光房)/照明操作:中根瑠理/音響プラン:林修司/音響操作:坂本奈都実/舞台写真:中川忠満/映像撮影:松村かおる/チラシデザイン:山崎稚葉・古木杏子/協力:(株)プロダクション・エース/劇団キンダースペース後援会/ワークユニット2021/文具のヤマモト/CASK AND STILL/そば処二幸/制作:劇団キンダースペース/瀬田ひろ美/村信保/平野雄一郎/三枝竜/中村智也/斎藤美那子/岡田千咲/西本亜美/白沢靖子
劇団キンダースペース
ドラマ
戦争は女の顔をしていない。
では男の? 兵士の? 独裁者の? 正義の?
19世紀には、西欧諸国間の戦争、世界各国の内乱に傭兵として出かけ、20世紀に独立。
21世紀には世界に例のないジェンダーフリー、ダイバーシティの実現国家となった先進国カナダの、
これは残された女たちの物語。
第二次世界大戦下のカナダ・カルガリー。
名誉、栄光、腹の足しにもならない世迷言のために破壊と殺戮を繰り返す男たち。
銃後を守る女たちは不安を抱えながら「非常時」を耐え、男たちを待ち続ける。
とめどないお喋りと歌、涙ぐましい奉仕活動、馬鹿馬鹿しい非常訓練。
女性の目線から戦争の狂気と愚かさを訴える。
瀬田ひろ美/古木杏子/榊原奈緒子/松井結起子/小林もと果/岡田千咲
作:ジョン・マレル/演出・美術:原田一樹/照明:中村智也/音響プラン:三枝竜/音響操作:坂本奈都実/チラシデザイン:古木杏子/映像製作:シャイズ企画/協力:(株)プロダクション・エース/劇団キンダースペース後援会/ワークユニット2022/文具のヤマモト/CASK AND STILL/そば処二幸\制作:劇団キンダースペース/村信保/深町麻子/森下高志/林修司/斎藤美那子/関戸滉生/宮西徹昌/岡田千咲/杉山賢/西本亜美/中根瑠理/原田祈吹/山崎稚葉/丹羽彩夏
劇団キンダースペース
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英国ケント州の片田舎、弁護士のアーズレイの邸が舞台。母親、戦地で失明した長男、婚約者が戦死した長女、26になる三女が暮らしている。次女は農家に嫁している。夏の間、近くの屋敷を借りる資産家の老人が三女に興味を持ち言い寄る内、本気で逃げようとそそのかす。40になる長女イーヴァはテニスをしに来る元海軍将校のコリーに思いを寄せる。彼の自動車工場は経営不振に陥りアーズレイに破産申請を勧められるが承服できない。イーヴァの資金援助を断り追い詰められ自殺。イーヴァは精神に異常をきたす。次女は上辺の幸せを装うが疲弊は限度に達している。夫は野卑な本性を現し酒に溺れる。三女は目の前で長女の発狂を見、資産家の申し出に乗ろうと決める。病で余命が無いと知った母親はそれを受け入れる。父親だけが英国と我が家の安泰を信じて疑わない。
瀬田ひろ美/小林もと果/古木杏子/森下高志/榊原奈緒子/林修司/関戸滉生/中根瑠理/松井結起子/狩野謙(希楽星)/加藤佳男(劇団俳優座)/川野誠一(劇団大樹)
原作:サマセット・モーム/翻訳・翻案・演出:原田一樹/音楽:和田啓/舞台美術:佐々波雅子/照明:篠木一吉(創光房)/音響:三枝竜/衣裳:鳥居照子/舞台監督:村信保/演出助手:岡田千咲/チラシデザイン:古木杏子/映像製作:シャイズ企画/制作:深町麻子/中村智也/齋藤美那子/坂本奈都実/宮西徹昌/杉山賢/西本亜美/原田祈吹/山崎稚葉/丹羽彩夏/協力:希楽星/劇団俳優座/劇団大樹/(株)プロダクション/エース/キンダースペース後援会/キンダースペースワークユニット2022
劇団キンダースペース
ミステリー・サスペンス
ポーを読み進めるとすぐ感じるのは、彼の不幸な40年間の実人生と、描かれた悪夢とが驚くほど呼応する、ということだ。例えば彼は実人生で、シッシー(妹)と呼んでいた妻を彼女の24の歳に失い、結婚生活11年の内5年は血を吐いた妻の死と向き合ってきた。一方その死の数年も前から、伴侶や近親女性との死別をモチーフにした短編を10本近く描いている。
彼の崇拝者は、ここから想起される作品と作家との関係に無関心ではないだろう。逆に文学史から彼を排除する趨勢も、崇拝者のそういった思い入れが影響している。しかしいずれの側も情緒に流されている気がしてならない。ポーはつまり、我々の情緒を刺激する作家なのだ。
とすると、最も冷徹なのは本人ではなかったのか。今回はその夢想の上に、彼の実人生の断片と、彼の創作した、犯してはならない闇に手を伸ばす登場人物を、対比させてみたいと考えた。
上演作品はエドガー・アラン・ポーの以下の作品をポーの実人生と合わせ描く。
「大鴉」「ベレニス」「ウィリアム・ウィルソン」「黒猫」「アッシャー家の崩壊」
瀬田ひろ美/古木杏子/深町麻子/森下高志/榊原奈緒子/林修司/関戸滉生/坂本奈都実/宮西徹昌/岡田千咲/杉山賢/西本亜美/伊藤勉(劇団文化座)/沖永正志(劇団文化座)/山本明寛(スターダス・21Neu)
原作:エドガー・アラン・ポー/構成、演出:原田一樹/音楽:和田啓/舞台美術、衣裳:佐々波雅子/照明:篠木一吉(創光房)/音響:三枝竜/舞台監督:村信保/舞台写真:中川忠満/映像撮影:松村薫/チラシデザイン:古木杏子/制作:平野雄一郎、小林もと果、中村智也、齋藤美那子、白沢靖子/協力:ささきやよい、劇団文化座、(有)スターダス・21 Neu、(株)プロダクション・エース、キンダースペース賛助会・友の会、キンダースペースワークユニット2020
劇団キンダースペース
ドラマ
ロポネソス半島トレゼーヌにあるテゼーの宮廷。王テゼーの後妻フェードルは生まれながらにヴィーナスの呪いを受け、そのためになさぬ恋の虜になることが運命づけられている。義理の息子イポリットに恋をした彼女はその苦しさから死を思う。イポリットも又、生みの母の血筋を持つ捕虜の娘アリシーに恋をして、その思いを断ち切るため国を後にしようとしている。そこにテゼーの死の報が届き、不倫の思いからは解放されたフェードルはイポリットと話す内、つい彼への思いを口にしてしまう、その時のイポリットの嫌悪の表情に絶望したフェードルはイポリットの剣を奪い、自分を罰するよう迫るが、乳母エノーヌが押し止めその場から連れ去る。そこにテゼーが生きているとの報せが届く。(第二幕まで。全五幕)堅固な道徳観念と鋭い自己省察を備えていながら情念を押え切れないフェードルを、不可避的に進行する運命が襲い、やがてフェードルもイポリットも不幸な死を遂げる。
伊藤勉/瀬田ひろ美/古木杏子/渡辺聡/森下高志/大桑茜/深町麻子/榊原奈緒子/藤川千尋/高中愛美/小林もと果/平野雄一郎/鏡淵大
構成・演出:原田一樹/美術:松野潤/音楽:和田啓/照明:篠木一吉(創光房)/衣裳:鳥居照子/小道具:高津映画装飾(株)/舞台写真:中川忠満/音響:三枝竜/舞台監督:村信保/チラシデザイン:古木杏子/制作:西川ゆき依・淡路絵美・白沢靖子/舞台製作:坂上朋彦・中村智也/協力:劇団文化座・劇団俳優座・ささきやよい(サーティーズ)・キンダースペース賛助会・友の会・ワークユニット2015/提携:シアターX
劇団キンダースペース
ドラマ
満月の輝く晩、ゴム農園に銃声が響き渡った。
銃を構えていたのは農園の主の妻レズリー。
彼女は正当防衛だと訴え、周囲も彼女の人柄からそれを疑わなかった。
しかし、ある「手紙」の存在から事態は急変していく。
瀬田ひろ美/矢崎和哉/森下高志/深町麻子/杉山賢/関戸滉生/岡田千咲/宮西徹昌/古木杏子
作:サマセット・モーム/演出:原田一樹/美術:原田一樹・佐々波雅子/音楽:和田啓/照明:篠木一吉(創光房)・中村智也/音響:坂本奈都実/衣裳:佐々波雅子/中国語指導:麥國濤/チラシデザイン:古木杏子/舞台写真:中川忠満/映像撮影:松村薫/協力:劇団キンダースペース後援会・劇団昴・ワークユニット2020/制作:劇団キンダースペース
劇団キンダースペース
ドラマ
片田舎のホテルに集う人々の群像劇。
「孤独」を求めて「共存」を恐れず。
ラティガンは、不信と疎外と、それによってもたらされる「孤独」を見つめ、描いた。演劇史における彼の評価が高くないのは、大戦後の社会体制が大きく揺らぐ時、あたかもそれらに背を向け、中流層の内面を描き続けたことによる。だが、ベルリンの壁が壊され、また造られようとしている現在、私達はどんな「孤独」と向き合っているのだろうか。今、もう一度ラティガンの「孤独」と向き合うことが求められている。
瀬田ひろ美/小林もと果/古木杏子/森下高志/榊原奈緒子/斎藤美奈子/関戸滉生/坂本奈都実/阿部百合子/石井ゆき/花ヶ前浩一/白州本樹/北夏央里
作:テレンス・ラティガン/演出・翻訳・美術:原田一樹/音楽:和田啓/照明:篠木一吉(創光房)/音響:三枝竜/衣裳:鳥居照子/舞台監督:村信保/舞台写真:中川忠満/チラシデザイン:古木杏子/制作:白沢靖子・平野雄一郎・坂上朋彦・深町麻子・大桑茜・中村智也・高中愛美・林修司・宮西徹昌/協力:キンダースペース賛助会・友の会・キンダースペースワークユニット2019
劇団キンダースペース
ドラマ
自らの家庭と家族に失望している中年婦人が、理想の家族を夢見る。
が、それはいつしか現実と混ざり合い。
アラン・エイクボーンの喜劇「ウーマン・イン・マインド」。
劇団キンダースペース女優 瀬田ひろ美を中心に、ぶっとんだ芝居をお送りします。
瀬田ひろ美/紺野相龍/花ヶ前浩一/榊原奈緒子/深町麻子/関戸滉生/山中誠也/森下高志/本田かおり/坂本奈都実
作:アラン・エイク・ボーン/演出・翻訳・美術:原田一樹/音楽:和田啓/照明プラン:篠木一吉(創光房)/照明操作:中村智也/音響:三枝竜/衣裳:樋口藍/舞台監督:村信保/舞台写真:中川忠満/チラシ絵:花/チラシデザイン:古木杏子/協力:キンダースペース賛助会・友の会・キンダースペースワークユニット2019・(株)プロダクション・エース・劇団キンダースペーススタッフ・白沢靖子・平野雄一郎・小林もと果・坂上朋彦・大桑茜・高中愛美・林修司・齋藤美那子・宮西徹昌
劇団キンダースペース
ドラマ
舞台はポーの実人生と創作を往復する。1849年10月ボルティモア。ここはポーの従妹ヴァージニアと出会った所。結婚を約し、その死を夢想し「べレニス」を書き、小説を辿るように妻は死ぬ。白い歯で微笑む花嫁べレニス。「私」の手には彼女の歯が残る。
彼を見下ろす同じ服装の「ウィリアム・ウィルソン」。
飲んではならない酒に手を出せば、酒樽の上には「黒猫」。
濃霧の中、アッシャー家の屋敷を訪れるポー。アッシャーは一卵性双生児の妹を生きながら埋葬している。扉が開き、光の中には女の影。「アッシャー家の崩壊」を目の当たりにしたポーは、ベンチの上で屍となる。
瀬田ひろ美/古木杏子/深町麻子/森下高志/榊原奈緒子/林修司/関戸滉生/坂本奈都実/宮西徹昌/岡田千咲/杉山賢/西本亜美/伊藤勉(劇団文化座)/沖永正志(劇団文化座)/山本明寛(スターダス・21Neu)
原作:エドガー・アラン・ポー/構成・演出:原田一樹/音楽:和田啓/舞台美術・衣裳:佐々波雅子/照明:篠木一吉(創光房)/音響:三枝竜/舞台監督:村信保/舞台写真:中川忠満/映像撮影:松村薫/チラシデザイン:古木杏子/制作:劇団キンダースペース
劇団キンダースペース
ドラマ
大正2年、文芸協会を裏切るように脱退した島村抱月、松井須磨子の芸術座は第3回公演にトルストイ作、抱月脚色の「復活」を上演、公演は通算444回を重ねる近代演劇史上初の大成功となりました。この作品の何が当時の観客の心を打ったのでしょう。
キンダースペースでは、原田一樹の脚色・演出で、芸術座での「復活」上演時のエピソードと、「復活」のドラマそのものを並べて打ち出すことで、日本人の被害者と加害者意識に問いかけます。
【トルストイ「復活」あらすじ】
貴族ネフリュードフは19歳の時、叔母の家で働くマースロワ(カチューシャ)と出会い恋に落ちた。三年後、彼は社会に出て変貌している。再会の時、カーチャと関係を持つが、その仲は戯れだったと自覚した彼は彼女から去る。カーチャは私生児を産み、生活の困難から娼婦にまで落ちぶれる。十年後、二人は裁判所で陪審員と被告で再会する。ネフリュードフはカチューシャを救おうとするが、それは同時に失ったかつての自分自身を取り戻すことであった。留置場でカチューシャは彼を拒絶する。カーチャはシベリアに送られ、ネフリュードフは彼女を追う。シベリアで二人は和解する。が、カチューシャはネフリュードフを愛しながらもシベリアで生きることを選び、ネフリュードフもまた、新たな人生を歩み始める。
瀬田ひろ美(劇団キンダースペース)/平野雄一郎(劇団キンダースペース)/小林もと果(劇団キンダースペース)/古木杏子(劇団キンダースペース)/深町麻子(劇団キンダースペース)/森下高志(劇団キンダースペース)/秋元麻衣子(劇団キンダースペース)/榊原奈緒子(劇団キンダースペース)/伊藤勉(劇団文化座)/川野誠一(劇団大樹)/吉澤恒多(劇団昴)/荒牧大道(うずめ劇場)/松村千絵(プロダクション・タンク)/上野彩(スターダス・21 カンパニー)/林正宗(スターダス・21 カンパニー)
原作:トルストイ/構成・脚本・演出・美術:原田一樹/音楽:和田啓/翻訳・考証:内田健介/照明:篠木一吉(創光房)/音響:浦崎貴(ワンダースリー)/美術補佐:西村有加/衣裳:鳥居照子/小道具:高津映画装飾(株)/舞台写真:中川忠満/舞台監督:村信保/音響オペレーター:三枝竜/チラシデザイン:古木杏子/制作:白沢靖子・西川ゆき依・藤川千尋/舞台製作:坂上朋彦・中村智也/協力:劇団文化座、スターダス・21、ささきやよい(サーティーズ)、キンダースペース賛助会・友の会、ワークユニット2014/提携:シアターX
劇団キンダースペース
ドラマ 一人芝居
元禄十一年春、京都四条河原の都万太夫座の一代の名優坂田藤十郎と、布袋屋梅之丞座に江戸より初上りの中村七三郎との競演が人気を煽っていた。藤十郎は七三郎の初日の舞台をひそかに見て、さすが江戸髓一の七三郎の芸と気魄に、油断ならぬ相手と痛感せずには居られなかった。四条の料亭「宗清」の女房お梶は、評判の高い貞淑な美人であったが、かつて共に連れ舞を踊った幼馴染の藤十郎に人知れぬ思慕の情を抱き続けていた。一方、藤十郎の不安は現実化し、その新作狂言も七三郎の新奇な趣向に圧倒され、意外な不入りとなった。彼は早速大阪から狂言作家近松門左衛門を招いて、新しい芝居の脚本を依頼した。かくて近松の書いた「大経師昔暦」は、大経師女房おさんと手代茂兵衛が密通の挙句処刑された物語である。藤十郎は初日を前にして、人妻に恋を囁く難解な演技を、如何に我がものとするかに心を砕いていた。初日の前夜、藤十郎は彼の部屋に入って来たお梶を見て、突然熱烈な恋慕の情を打明けた。一時は身を退けおののいたお梶も、やがて藤十郎にすべてを与えようとした。その様子をじっと見ていた藤十郎は、そのままお梶を置いて去った。初日の幕が開く。藤十郎の演技は真に迫り観客の熱狂を浴びた。藤十郎の芸のための偽りの告白を悟ったお梶は、楽屋で自害して果てた。その死顔を見た藤十郎は、やがてすべての感情を胸底に秘め、再び舞台へ出て行くのである。
瀬田ひろ美(劇団キンダースペース)
原作:菊池寛/演出:原田一樹/舞台美術:松野潤
劇団キンダースペース
ドラマ
その男の夢は、必ずあの第一日目から始まった。
この国の年号で言えば明治23年春、長い船旅を追えて港にたどり着いた時、頭にまだ雪を頂く独特な形の山と小さな家々、貧しい寺社が迎えた。40歳だった。
初めはただ、知られざるこの小国の庶民の暮らしを記事にしてアメリカの本社に送る、それだけのつもりだった。事実この国の小さな人々の不思議な暮らしには、驚かされた。その後、ちょっとした諍いから契約を破棄、生きるために英語教師の職を得て松江に赴いた。
それから十四年。この国で妻を迎え、松江の尋常中学で一年、熊本五高で三年。四人の子供も、この国の姓名も得て、今は帝大で文学の教授にまでなった。大久保に家も持ち、庭に面した静かな書斎でこうして物を書いている。
この国の古い物語の再録「雪おんな」「耳なし芳一」「お貞の話」。そのどれもが不思議に琴線に触れる。幼くして別れた母の面影、闇と地獄の妄想に苦しんだ幼年時代。50を過ぎた今、なぜ記憶がよみがえるのか。
もしかしたら今のこの私自身は、子供の自分が見ている夢なのかもしれない。そしてこの国は、あの住之江の漁師、浦島が訪れた蓬莱のような幻。だとすれば、故郷はすでに失われ、なつかしい人々は皆過去の人となり、ただ見えざる玉手箱がこの手で開けられるのを待っているのだろうか。
蝉の声。
私の魂は、小さな羽虫となって松原の海と太陽の間に広がる青い夢へとさまよい出る。
瀬田ひろ美(劇団キンダースペース)/小林もと果(劇団キンダースペース)/古木杏子(劇団キンダースペース)/深町麻子(劇団キンダースペース)/森下高志(劇団キンダースペース)/榊原奈緒子(劇団キンダースペース)/高中愛美(劇団キンダースペース)/淡路絵美(劇団キンダースペース)/林修司(劇団キンダースペース)/花ヶ前浩一(アルファセレクション)/白州本樹(アールジュー)/荒牧大道(うずめ劇場)/吉澤恒多(劇団昴)/加藤祐未(スターダス・21カンパニー)
原作:小泉八雲/構成・脚本・演出・美術:原田一樹(劇団キンダースペース)/音楽:和田啓/照明:篠木一吉(創光房)/振付:西崎由美芭/音響:三枝竜(劇団キンダースペース)/衣裳:鳥居照子/小道具:高津映画装飾株式会社/舞台監督:村信保(劇団キンダースペース)/舞台写真:中川忠満/チラシ絵・題字:山本洋三/チラシデザイン:古木杏子(劇団キンダースペース)/制作:白沢靖子・平野雄一郎・坂上朋彦・大桑茜・中村智也・西川ゆき依・鏡淵だい・齋藤美那子・山田都和子(劇団キンダースペース)/協力:スターダス・21、(株)プロダクション・エース、ささきやよい(サーティーズ)、アルファセレクション、アールジュー、うずめ劇場、劇団昴、キンダースペース賛助会・友の会、 キンダースペースワークユニット2017/提携:シアターX
劇団キンダースペース
ドラマ
入院患者23号の話によれば、彼はかつて穂高登山の途中、河童の国に迷い込み、生活した。そこは人間社会では考えられない習慣と通念に満ちた国であった。出産時、胎児はその世界に産まれたいかどうかを問われ、拒否すれば中絶が施される。新機械の発明による職工解雇が問題化するが、自由主義者ゲエルは『屠殺法』により、ガスで安楽死させた河童の肉を食用にすればいいと考える。唖然とする23号に「人間界でも貧困層の女性は売春をする、食用を厭うのは感傷主義」と、河童肉のサンドウィッチを差し出す。哲学者マッグは『阿呆の言葉』で河童界と人間界について分析してみせる。「我々は人間より不幸である。人間は河童ほど進化していない」。詩人のトックは自殺を果たすが交霊術により現れ人間界の自殺者との交友を語り、自分の死後の名声を気にかける。彼の作品のうち、人間界のマリア信仰を主題とする物語「奉教人の死」が上演される。人間世界に戻った主人公は、河童を人間より「清潔な存在」と懐かしみ、対人恐怖が激化する。
瀬田ひろ美(劇団キンダースペース)/平野雄一郎(劇団キンダースペース)/古木杏子(劇団キンダースペース)/深町麻子(劇団キンダースペース)/森下高志(劇団キンダースペース)/榊原奈緒子(劇団キンダースペース)/高中愛美(劇団キンダースペース)/鏡淵だい(劇団キンダースペース)/淡路絵美(劇団キンダースペース)/林修司(劇団キンダースペース)/阿部百合子(劇団俳優座)/牧口元美(LOTSTAFFS)/紺野相龍(ざぶとん役者の会)/白州本樹(フリー)/荒牧大道(フリー)
原作:芥川龍之介/構成・脚本・演出:原田一樹/美術:松野潤/音楽:和田啓(オフィス・ティルタ)/照明:篠木一吉(創光房)/音響:浦崎貴(ワンダースリー)/衣裳:鳥居照子/小道具:高津映画装飾(株)/舞台写真:中川忠満/チラシ絵・題字:山本洋三/舞台監督:村信保(劇団キンダースペース)/チラシデザイン:古木杏子(劇団キンダースペース)/制作:小林もと果・白沢靖子・坂上朋彦・三枝竜・大桑茜・中村智也・西川ゆき依・藤川千尋(劇団キンダースペース)/協力:ささきやよい(サーティーズ)、劇団俳優座、LOTSTAFFS、ざぶとん役者の会、スターダス・21、(株)プロダクション・エース、キンダースペース賛助会・友の会、キンダースペースワークユニット2016/提携:シアターX
劇団キンダースペース
ドラマ
坂口安吾の「白痴」 「戦争と一人の女」 (「続戦争と一人の女」)「青鬼の褌を洗う女」を軸に、安吾の「堕落論」を人物の内面として、戦中の日本人群像を描きます。
ある日、間借りしている離れに戻ると、蒲団の横に白痴の女が隠れていた。ただ関係を求める姿。「私」はその女こそが人の本当の姿と思い一緒に暮らしだす。空襲は激しさを増し、すべてを失い焼け出された「私」は女と布団一枚を持って朝を迎える。この焼野原こそが私たちの夢想した「国家」の本来の姿なのかと、問いながら。
瀬田ひろ美(劇団キンダースペース)/平野雄一郎(劇団キンダースペース)/小林もと果(劇団キンダースペース)/古木杏子(劇団キンダースペース)/深町麻子(劇団キンダースペース)/森下高志(劇団キンダースペース)/高中愛美(劇団キンダースペース)/林修司(劇団キンダースペース)/齋藤美那子(劇団キンダースペース)/関戸滉生(劇団キンダースペース)/坂本奈都実(劇団キンダースペース)/伊藤勉(劇団文化座)/内田尋子(スターダス・21)/花ヶ前浩一(アルファセレクション)/白州本樹(フリー)/吉澤恒多(劇団昴)
原作:坂口安吾/構成・脚本・演出・美術:原田一樹(劇団キンダースペース)/音楽:和田啓/照明:篠木一吉(創光房)/音響:三枝竜(劇団キンダースペース)/衣裳:樋口藍/小道具:高津映画装飾株式会社/舞台監督:村信保(劇団キンダースペース)/舞台写真:中川忠満/チラシ写真:山本洋三/チラシデザイン:古木杏子(劇団キンダースペース)/制作:白沢靖子・坂上朋彦・大桑茜・中村智也・榊原奈緒子・淡路絵美(劇団キンダースペース)/協力:ささきやよい、宮西徹昌、キンダースペース賛助会・友の会、キンダースペースワークユニット2018/提携:シアターX
JASRAC許諾番号:
9015824001Y43136
NexTone許諾番号:
ID000002082