フリーテンプルとでも言えばいいのか。
無宗教の祈りを捧げる場。
教会というと十字架を思い浮かべるが、
この建物は宗派のない人々の祈りのために開かれている。
2階建の建物であり、舞台となるのはその1階に位置する白い部屋。
天井は高く、小さな窓がある。
この部屋は『祈りの場』であると同時に、
生活の分岐点に位置する、フリースペースだ。
部屋の正面奥は祭壇のようになっていて、
現代アートと共とれるような木製のモニュメントが据えられている。
その奥には赤い仮面が飾ってあって。
部屋には赤い扉がみっつ。
下手に「ひとつ」と、上手に「ふたつ」。
下手「ひとつ」の扉は廊下へとつながっている。
その廊下は、先生の部屋・面会室・浴室・トイレ、
そして玄関へとつながっている。
上手「ふたつ」の扉、奥・祭壇側は、食堂・調理室へとつながっており、
手前は2階と、3階の屋上へと続く階段に繋がっている。
2階には10室の宿泊部屋とトイレ。
部屋にはそれぞれ花の名前が付けられていて。
3階は屋上のみのスペースである。物干し台、倉庫。
小高い丘に位置するこの建物の屋上からはこの辺りが一望できる。
屋上からさらに見上げるように後方を眺めると、
少し先に、小さく洋風の墓が見える。
この建物の設計者、建築家『ピーター・ペレ』の墓である。
遠くには海も見える。
そして海沿いには白いタンクの並ぶ、大規模な施設群が並んでいる。
感謝祭の名の下に集まった人々。
その感謝祭に迎え入れられた人々。
各々の想いと理由を持ち、再会を目的に山奥へやってきた。
何にせよ、
招かれた者、この場所で生活をする者が入り混じり、物語は始まっていて。
ある3日間の日常。
男1人、女15人、笑って呻いて人の群れ。
キャスト
鈴真紀史(はえぎわ)/三森麻美/安達可奈(ビッケの一派)/高橋花生(右マパターン)/きずき/石井エリカ/椎田紗和子/佐藤来夏(スマッシュルームス&SR)/古田貴美恵/ゆかりごはん/矢野杏子/中尾仲良/井出口裕樹/山村篤史(ひねもすほろすけ)
スタッフ
照明:葛生英之(kiesselbach)/舞台監督:大石晟雄(劇団晴天)/音響:dezimoe舞台美術:金座(佐藤翔・稲永英俊)/舞台補佐:ゾンビくん/当日運営・票券:ふくおかかつひこ/当日運営補佐:鐸木のすり/告知映像:サワノフロムヘル/撮影:木村聡志/宣伝美術:松森モヘー/チラシ作成:松森藍子/企画・制作:中野坂上デーモンズの憂鬱