その世界は二分していた。
黒の国デザートブラックと白の国ホワイトリバー。
ブラックは灼熱の世界。ホワイトは極寒の世界。
勢力図が塗り換われば季節が変わり、当然その国の人間が生きてゆける場所が増える。
陣地を奪うには、相手の土地に攻めこみ、
すべての敵を殺すかしかない。
勝利を宣言し、その証明をするには、適地中央に「自国の木」を植えること。
その木は植えるとすぐ巨大に育ち、あたりの気候を変える力を持つ。
世界を温暖にするネグロトロンコの木、
逆に世界を寒冷にするブロンコアルボルの木。
どちらの木が敵地中央に植えられるのか。
敵世界に対応していない兵士の肉体が滅ぶルール。
多くの兵士が消滅し、また多くの凄腕が生き残り戦っている。
かつて、一度だけ決着をつけた者がいた。
その名はボビー・フィッシャー。
しかし彼の名以外、どちらが勝利したのかは忘れさられ、すべては伝説と化していた。
世界は混沌混戦にあった。
そんな中、
黒の国にブラックナイト「チェス」と呼ばれる天才的な兵士が現れる。
彼は伝説の再来と噂される。
白の国ホワイトクイーン:ツンドラが率いる精鋭部隊が圧倒的な戦力で攻め込んでくる。
それを迎え撃つ黒の国、チェスはどう動くのか?
不毛なるシーソーゲームの決着は?
勝利は黒の国か、白の国か?
ついに世界存続を左右する選択がチェスにゆだねられる。そして…、
伝説が駒を支配する戦場。
何のために戦っているのか、彼らは知らない。
「チェス」達が続ける戦争は栄誉なのか、不毛なる殺し合いなのか?
ゲーム、アクション、コメディ、サススペンス、ミステリー、ラブロマンス。
あらゆる世界観をぶちこみ、脳内を引っかき回す。
心臓に突き刺さるハードボイルド時空エンターテイメント、降臨。
キャスト
山浦徹(化石オートバイ)/行澤孝(劇団赤鬼)/坂口修一/宮都謹次/鈴木洋平/田渕法明/大塚宣幸(大阪バンガー帝国)/末満健一(ピースピット)/伊藤えん魔/美津乃あわ/橋爪未萠里(劇団赤鬼)/天野美帆/田嶋杏子/西原希蓉美/他
スタッフ
作・演出:伊藤えん魔
舞台監督:奥平千手/照明:大塚雅史・加藤直子(Dash company)/音響:奥村威(T&Crew)/衣装:山口夏希/舞台写真:山田徳春(STUDIO 500G.)/小道具:水季遙/制作:姫野ねむり/企画制作:オフィス・ファントマ/協力:朝日放送・シバイエンジン・リコモーション・アミューズメントメディア総合学院・Kutowans STUDIO・武信貴行・化石オートバイ・劇団赤鬼・ピースピット・大阪バンガー帝国(順不同)