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劇団名 劇団5454(ランドリー)
公演時期 2018/01/21
地域 関東
キャスト
板橋廉平
スタッフ
脚本・演出:春陽漁介(劇団5454)/舞台監督:鈴木拓/照明:申政悦(untitled light)/音響:ひのだい
音楽:Brightwin/舞台美術:板部文/スチール撮影:滝沢たきお/スクリプトアドバイザー:結木S/宣伝美術・PR:(株)L.Loves R./演出助手:田中心太/制作:萬田拓未(劇団5454)/制作補佐:森ゆか里(劇団5454)/企画制作:劇団5454
あらすじ
——ゴウンゴウンと唸るそれは、じっとりと染み付いた記憶をすすぎ落とすように、
健気でありました。それは、タイムマシンの温もりと似ております——
西武池袋線の練馬高野台駅から徒歩十二分。家賃五万二千円。築二十三年の木造アパートの二階の一番西側。
雨水でまだら模様に染まる扉を出る。十二年前オザワで買ったシルバーのオーディナリーでシミラーな自転車を、時速十五キロ程度で三十二分吹かせば、このコインランドリーに到着する。
ギリギリギリ。
錆びれたサッシ扉を重ねれば、コンクリートの床で狭そうに並ぶ洗濯機たちが出迎えてくれる。八台ある洗濯機。布団用の大きいのが二台と普通のが五台。それと、小さいスニーカー用のが一台。
大きい二台が父親と母親でして、スニーカー用は六年前にやって来た末っ子です。ちなみに父親はぶっ壊れてます。
中央には、ガタついたテーブルがひとつと、座面が傾いて滑り台と化したパイプ椅子が三脚。半年前まで四脚あったけど、裏のアパートに越して来たガキが、ひとつ盗っていった。
入口の右側に棚があって、雑誌やら漫画やらがぎゅうぎゅうに詰まっている。
昔はここのオーナーが定期的に入れ替えていたが、いつからかその制度は無くなった。だから今は俺が管理している。いらなくなった本があったら置いてってくれて構わない。
入り口の上に「贈 双柳大学アメリカンフットボール部」と刻み込まれた時計がある。これは十三分遅れているので、注意が必要。何回か正しい時間に直した事はあるが、三十五時間後にはきっちり十三分遅れる。だから諦めた。まあ、これがここの時間って事。
先月ここを訪れたのは、俺を含めてのべ二十人と八匹。売上は一万五千円。
これが、ここの全て。
俺は、今日もここに座って、ここにやって来る人たちを見る。考える。そして、語る。
平均: (1)
EnTRoPy 2023/04/20 23:11
好きすぎ
好きすぎ〜〜〜〜、存在しない懐かしさに襲われる感じがハオです
嫌い
劇団5454(ランドリー)
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溢れる
劇団5454(ランドリー)
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