演劇調理集団ビストロカプリチョ

演劇調理集団ビストロカプリチョは、2023年に高校の演劇部同期で結成された学生劇団。
結成1周年公演も兼ねた第3回公演は、「和食」。50年以上前の日本文学をモチーフにした5作品をノンストップで連続上演。再解釈したお味はどれも濃い味付けながら、どこか懐かしいお味を感じられることでしょう。

【人間椅子】（原作 : 江戸川乱歩「人間椅子」 脚本・演出 : 中川律）
ビストロカプリチョに届いた一通の手紙。 気味が悪かったので文庫本に挟んでそのままにしていたのを忘れてしまっていたようです。 封を切って中身を覗くと、そこには奇妙な男の独白がありました。 彼は、舞台の上に立ちたいと願ってしまったのです。

【変幻 : 春と修羅】（原作 : 宮沢賢治「春と修羅」 脚本・演出 : 松田蓮）
何者にもなれず、苦しみ続ける「修羅」の季節、春。 芽の出ない作家の男の脳内は文字通り混沌で満ちていた。 4方向から燈りが灯る。 燈りは変幻する。変幻は春になる。 （この演劇は広告を挟みます。）

【爆発】（原作 : 梶井基次郎「檸檬」 脚本・演出 : 中川律）
大きな爆発音と共に気に入らない店を木っ端微塵にしてしまいます。 店さえ無くなれば、もう私を煩わせる毎日とはおサラバでしょう！ 本当に清々しましたよ。

【初恋】（原作 : 島崎藤村「初恋」 脚本・演出 : 松田蓮）
100万年、1000万年過ぎても、 1億光年、10億光年離れていても、忘れられない。 100億人の中のあなただけ、わたしの。初恋。

【芥川龍之介の死】（原作 : 萩原朔太郎「芥川龍之介の死」 脚本・演出 : 廣野夏光）
多くの作家に衝撃を与えた、小説家・芥川龍之介の自殺。 そんな芥川が自殺を考え始めた矢先、出会ったとされている詩人・萩原朔太郎。 彼らの出会いは、芥川にとって救いだったのか。それとも、呪いだったのか。 生から徐々に離れていく芥川を、萩原はいったいどう見ていたのかー。

とくと、「和」のお味をご堪能あれ。