カテゴリー
劇団名 shelf
公演時期 2016/02/05
地域 関東
キャスト
川渕優子/三橋麻子/沖渡崇史/横田雄平/小川敦子
スタッフ
原作:ヘンリック・イプセン/翻訳:毛利三彌/構成・演出:矢野靖人
照明デザイン:則武鶴代/Lighting Design:Tsuruyo NORITAKE/衣装:竹内陽子/Costume Design :Yoko TAKEUCHI/写真撮影:原田真理/Photo:Mari HARADA/宣伝美術:オクマタモツ/Graphic Design:Tamotsu OKUMA/映像:TANJC/Video:TANJC/プロダクション・マネージャー:加藤智宏/Production Management:Tomohiro KATO/後援:ノルウェー王国大使館/back up:The Royal Norwegian Embassy, Tokyo
あらすじ
初演時演出ノート:
shelf2016年第一作目となる新作は、TPAM2016(国際舞台芸術ミーティング@横浜)ショーケース参加作品としておよそ120年前に書かれたイプセン傑作戯曲「ヘッダ・ガブラー」を題材に、現代を生きる私たち自身の問題や在り得るべき将来のビジョンを描きます。
以下は創作プロセスの初期段階で書いた、演出の覚え書きからの引用です。
そうだ。ヘッダは極めて凡庸な、ありふれた女性なのだ。21世紀の現在の視座から見てしまえば。それではしかし、この“戯曲”の持つ底知れない魅力は十全に引き出せない。私たちは踏まえなければならない。当時の文脈をどこまでリアルに想像し、身体で感覚しそしてそれを如何にして現代に設え直し得るか? という。(それは単に設定を現代に置き換える、等という安易な行為を指すものではない。)
例えばイプセンの戯曲には、いわゆる名台詞というものがない(と思う。)だからいつもテキレジはとても苦労する。何故なら、例えば冗長な台詞を、冗長だからといって削っていくと、何もかもが跡形もなく無くなってしまうからだ。そう、イプセンがイプセンたる所以、イプセンのテキストのエッセンスというものがあるとしたらおそらくそれは、きっとそんなところにある。つまり直接には決して語られない“意識”の流れを、どう掬い上げ、舞台の上に塑像し得るか。言葉の表層的な意味ではないそれを、しかしリアリズム的な発想から出来るだけ遠く離れて。
今回は発語のスピードを徹底的にコントロールすることから始めたいと思っている。人を取り巻く環境としての圧倒的な量の情報の渦。猛スピードで人を通り過ぎていく情報。そこに置き去りにされる人間の尊厳。
身体の不在。不在とか、凡庸さとか、空虚さ、抜け殻のような身体の表象を造形するのはしかし、頗る困難だ。それはまるでドーナツの真ん中の穴を作るような作業だから。
アクティングエリア中心にトルソーを置きたい。それはそのものそのままでなくとも良い。アナロジー、メタファーとしての人形。首のないマネキン。 それが僕にとってのヘッダ・ガブラーだ。[…]
昨今の我々日本人を取り巻く日本の、あるいは世界各所で巻き起こりつつある過剰な(そしてアンバランスな)ナショナリズムの勃興とポピュリズムの跋扈という、この時代の大きなうねりのようなものを目の前にし、個々人や集団の政治的な”振る舞い”というものに今、非常な関心を寄せています。
演劇の持つ集団創作という特徴的な創造プロセスを通して、集団を作らなければ生きていけない人類の営みが必然的にその内に孕む”政治的な振る舞い”について、今後もより一層、深く思考を巡らしていきたい。
それが人の世の出来事というものの僅かな、しかし確かな意味であり価値のあることの一つで、そしてそれが人と人とが共にその時間を生きるということなのだろうと思っています。
上演時間は80分を予定しています。
最後までごゆっくりお楽しみ下さい。
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